【本社】
⼤阪府河内⻑野市美加の台1-36-7デイリーカナートはやし敷地内
【ショールーム】
⼤阪府河内⻑野市喜多町663 イズミヤ河内⻑野店3F
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屋根のメンテナンスといえば「屋根塗装」「屋根葺き替え」「屋根カバー工法」の3つがあります。最初のメンテナンスで行うのが「屋根塗装」です。屋根塗装は屋根材の保護と美観性を維持するために行います。
年数がある程度経過すると、今度は屋根塗装ではなく、屋根そのものをメンテナンスする必要がでてきます。そこでご検討していただくことになるのが「屋根葺き替え」と「屋根カバー工法」です。
「屋根葺き替え」と「屋根カバー工法」、どちらも屋根を新しくする屋根リフォームです。しかし、施工方法やメリット・デメリットが異なり、よく比較される工法ですので、これから屋根のメンテナンスをお考えの方は、「屋根葺き替え」と「屋根カバー工法」の違いをぜひ知っておきましょう!
こちらでは「屋根カバー工法と屋根葺き替えの違い」と「屋根カバー工法の特徴や費用、施工の流れ」「屋根カバー工法のメリット・デメリット」などを解説いたします。
屋根カバー工法はもともとの屋根の上に新しい屋根をつくる屋根リフォーム。撤去するのは棟板金や雪止めなどの役物だけと最低限の解体で済みます。解体が最小限に抑えられていますので、「廃材処分費が安い」という特徴があります。
屋根カバー工法に代わって「屋根葺き替え」は、もともとの屋根を解体して新しい屋根をつくる屋根リフォーム。具体的な解体物は「屋根材」「ルーフィング」「棟板金などの役物」でして、下地(野地板)の状態にしてから屋根を葺いていくのが「屋根葺き替え」です。
「屋根カバー工法」と「屋根葺き替え」は、もともとの屋根を残すか、残さないかの違いがポイントです。
「屋根カバー工法」と「屋根葺き替え」の違いは、施工条件や費用、メリット・デメリット、施工の流れなども大きく異なってきます。それでは次に屋根カバー工法の施工条件についてお伝えしていきます。
詳しくは後述しますが、屋根カバー工法は屋根葺き替えよりも安いコストで工事できます。建物を維持するためのメンテナンス工事は、費用がかかりますので、できるだけ出費は抑えたいもの。ですから、コストが安くなるのなら屋根カバー工法一択ではないか……そう思われる方も多いのではないでしょうか。
しかし、屋根カバー工法はそんな万能な工法ではなく、施工条件に沿わなければ施工できません。
これからお伝えする条件は、屋根カバー工法で施工できませんので注意しておきましょう。
陸屋根とは傾斜がほとんどなく、平らな形状をしている屋根のこと。ビルやマンションなど上端が真っ平らな建物の屋上部分が陸屋根とされるところです。採用数は少ないですが、住宅にも陸屋根は採用されています。
一般的な屋根というと三角形になっている傾斜のついた屋根です。よく見られるのが「切妻屋根」や「寄棟屋根」「入母屋屋根」「片流れ屋根」などの屋根形状です。
屋根カバー工法を対応できるのが切妻屋根などの傾斜のついた屋根でして、陸屋根は屋根カバー工法で施工できません。
陸屋根は屋根材で保護するというよりも防水工事で水の浸透を防いでいるのが一般的です(陸屋根の中には折板屋根を設けているところもあります)。
防水工事は「シート防水」「ウレタン防水」「FRP防水」「アスファルト防水」などさまざまな工法があり、陸屋根はこれらの防水工法を用いて建物を保護しています。
防水工事についてはこちらの「ベランダ・屋上防水工事」をご覧ください。
屋根はなにも遮るものがなく、雨の影響を強く受けます。雨漏りの原因としても多いのが屋根です。屋根の痛みが激しいと雨漏りを引き起こすリスクが高くなり、下地までダメージを負っている可能性があります。
厄介なのが屋根カバー工法で施工した後に雨漏りした場合です。もともとの屋根から雨漏りしていると、新しくつくった屋根で隠れてしまっているため、修理が大変に困難になります。
雨漏りのリスクを考えると、劣化が激しい屋根にはカバー工法ではなく、屋根葺き替えが妥当な判断です。また、雨漏りのリスクだけでなく、屋根材やルーフィングを固定するための下地の脆弱性も懸念されるでしょう。
雨漏りの修理方法についてはこちらの「発生場所別 雨漏りの修理方法」をご覧ください。
耐震性の低い建物とはどんな建物でしょうか?「建物の強度が弱い」というのが浮かぶかもしれませんが、もう一つ知っておいていただきたいのが屋根の重量です。
耐震性の観点から見ると「重い屋根は地震に弱く、倒壊する危険性がある」とされています。
屋根カバー工法はもともとの屋根を残して施工しますので、屋根の重量が施工前よりも増します。構造上問題なく施工されていれば、耐震性の心配はしなくてもいいですが、もう一度「屋根カバー工法」を行うとなると話は別です。
既に屋根カバー工法で工事をしている屋根の上に、また屋根カバー工法を行ってしまうのは屋根の重量が重くなり、強度的に大変に危険です。
既に屋根カバー工法で工事をしている屋根に、もう一度屋根カバー工法で工事をすることはできません。
パミールは1996年~2008年にかけて大手外装材メーカーのニチハから販売されていた屋根材です。当時は屋根材にアスベストの使用が禁止され、いち早くノンアスベストの屋根材としてパミールが登場しました。
とても画期的な製品でしたが、脆弱性が顕著に現れ、10年前後でミルフィーユ状に割れてしまう欠陥報告が相次ぎました。パミールは基本的に塗装も不可ですが、屋根カバー工法もおすすめしません。
パミールでの屋根カバー工法をおすすめしない理由は、パミール特有の結露が発生するからです。
結露が発生すると「釘が錆びて折れてしまう」「ルーフィングや下地の劣化を早める」などの症状が発生して屋根にダメージを負わせてしまいます。
そんな悪条件の屋根の上に、屋根を被せることになりますので、後々トラブルを発生させるリスクが高く、とてもではありませんが、パミールでの屋根カバー工法はおすすめできないのです。
屋根カバー工法のデメリットで挙げられるのが「屋根が重くなる」ことです。
これは施工条件にも当てはまり、重い屋根材と見做している瓦屋根は、屋根が重くなり、地震に弱くなるため屋根カバー工法はできません。
「既にカバー工法した屋根」での項目でもお伝えしましたが、屋根が重くなると重心が上がり、地震の揺れが大きくなります。また、屋根の重量が柱や梁などの構造体に負担をかけますので、許容を越えると倒壊するリスクが高くなります。
瓦屋根は施工上でも問題があり、瓦だと段差ができるため、平板の屋根材を葺くことはできません。瓦は強度が高くて厚みもありますから、釘を打っても固定できないでしょう。
このように瓦屋根だと重さの問題だけでなく、そもそも屋根材を固定できないという支障もあるため、屋根カバー工法ではなく、葺き替えで行うことになります。
屋根材にはスレートや瓦の他に金属屋根もあります。昔から用いられているトタン屋根は、メッキ層や塗装が摩耗しているとサビが発生します。
技術上は屋根カバー工法も可能ですが、古いトタン屋根は下地(野地板)が傷んでいることが多く、屋根カバー工法で行うのはおすすめできません。
金属屋根についてはこちらの「立平葺きとは?瓦棒屋根との違いと立平葺きのメリット・デメリット」もご参考にしてください。
「屋根カバー工法」のメリットの一つとして費用が「屋根葺き替え」よりも安いことが挙げられます。費用が安いのは「解体が最小限で廃材処分費が抑えられていること」「野地板は既存のものを使うので材料費が抑えられていること」などの理由があるからです。
屋根カバー工法の費用の目安は、6,500〜13,000円/㎡(足場代別途)。
35〜40坪ほどの戸建て住宅の屋根面積は概ね100㎡前後なので、65〜130万円ほどが費用の目安となります。
足場代は建物の形状や設置面積などで変わりますが、15〜25万円ほどが相場です。
足場代をプラスすると屋根面積100㎡で屋根カバー工法を行った場合の費用は「80万円(又は90万円)〜145万円(又は155万円)ほど」が目安となります。
ちなみに屋根葺き替えの費用相場は、9,000〜19,000円/㎡(足場代別途)です。アスベスト含有の屋根材だと廃材処分費が高くなります。
上記で挙げた費用相場は、あくまでも目安でして、屋根の形状や下屋の有無、採用する材料によって費用が変わってきます。
ほんの一例ですが、以下の内容で費用は高くなったり、安くなったりします。
実際の価格は現地調査が必要です。屋根カバー工法をお考えの方は、まず専門業者に調査してもらって見積もりをもらいましょう。
当社は無料で建物診断を実施しております。屋根カバー工法をお考えの方はお気軽にご相談ください。無料診断についてはこちらの「屋根の無料診断・無料見積もり」をご覧ください。
メリット | デメリット |
・費用が安い ・工期が短い ・防音性と断熱性が高くなる ・解体による騒音が少ない | ・屋根が重くなり、耐震性が下がる ・選べる屋根材に制限がある ・既存屋根に不具合があると修理が困難 ・条件に適合しないと施工できない |
屋根カバー工法のメリット・デメリットは上記の表の通りです。以下に各メリット・デメリットについてご説明いたします。
屋根カバー工法の費用の目安でもお伝えしましたが、屋根葺き替えよりも費用を抑えて屋根リフォームできます。
費用が安くなる理由は「解体量が減り、廃材処分費が安くなること」「野地板の増し張りがないため、材料費が抑えられる」などがあるからです。
安く屋根リフォームをしたいという方におすすめです。
屋根葺き替えは屋根材とルーフィング、役物などの解体がありますが、屋根カバー工法は役物だけと解体が最小限に抑えられるため、その分の時間を短縮できます。
屋根カバー工法の工事日数は7〜10日ほど。屋根葺き替えよりも1〜2日くらい短くなります。
ただし、屋根工事は屋外工事のため、雨天により工事が遅延する可能性もあります。工事をするときは、スケジュールにゆとりを持たせておくことが大切です。
屋根カバー工法は、屋根が二重構造になるため、防音性と遮熱性が高くなります。
防音性とは音の伝わりにくさでして、二重構造により雨音が届きにくくなります。
遮熱性とは熱を遮る性能を表しており、遮熱性が高いと熱が屋内に伝わりにくくなり、機能性と耐久性が向上します。
屋根葺き替えで行う屋根材を剥がす作業や野地板を増し張りする作業は大きな音が発生します。騒音は近隣トラブルの原因になりますので、工事の時は近隣への配慮も大切です。
屋根カバー工法は解体作業が抑えられ、野地板の増し張りもありませんから、屋根葺き替えよりも騒音は少ないです。
ただし、騒音がまったくないというわけではありませんので、近隣トラブルに発展しないように、工事前に近隣挨拶を行なっておくことをおすすめします。
屋根カバー工法は重量の増加を軽減するために、軽量な金属屋根を採用します。しかし、屋根が重くなるのは変わりませんので、建物への負担は大きくなります。
屋根が重くなると重心が上がり、地震の揺れが大きくなります。
耐震性の低下につながりますので、屋根カバー工法を採用する場合は、建物の強度に問題がないか確認する必要があります。
屋根材は「スレート」「瓦」「金属屋根」「アスファルトシングル」などいろいろな種類があります。
しかし、屋根カバー工法は屋根材の重さが重視されますので、選択できる屋根材に制限があります。
屋根カバー工法で採用するのは、重量が軽い金属屋根が一般的です。外観のデザインに影響しますので、自由に屋根材を選びたいという方は、屋根カバー工法は適さないかもしれません。
既存屋根に不具合があると修理が困難になります。
なぜ修理が困難かというと、既存屋根の上に屋根を被せる構造になっているため、不具合が起きても原因や発生箇所が目視で確認できないからです。
また、修理するにはせっかく新しくつくった屋根を解体しなければいけません。
復旧するにしても雨仕舞い(水が入らないようにする処置)を考慮すると雨漏りのリスクを避けるために全体的に施工しなおすことが望ましいことも修理が困難とされる理由です。
「カバー工法ができない屋根とは?」の項目で挙げた通り、条件によって屋根カバー工法で工事できないケースがあります。一つの条件を満たしていれば施工可能というものではないことも注意しましょう。
上記の条件は必須ですので、一つでも該当する場合は、屋根カバー工法を採用することができません。
屋根カバー工法の施工の流れをご紹介します。
屋根工事は高所作業ですので足場を設置します。最初に行うのは解体作業でして、屋根に取り付けられている棟板金(棟に取り付けられている板金)や下地の貫板、雪止めを撤去します。
ルーフィングとは屋根の防水シートのことです。ルーフィングは屋根の二次防水にあたるところで、雨漏りを防ぐためにも非常に重要な防水層になっています。
ルーフィングの敷き方もルールがあり、軒先から棟に向かって敷いていき、ルーフィングの重なり幅も施工マニュアルで決められています。
ルーフィングを敷いたら、次は屋根材本体を葺いていきます。屋根材もルーフィングと同じように軒先から棟に向かって葺きます。
貫板とは棟板金の下地材です。木材が一般的ですが、防腐処理した貫板や腐食しない樹脂製の下地材もあります。
貫板を設置後、その上に棟板金を被せていきます。
棟板金や雨押さえ(外壁と屋根が接するところに設ける水切り板金のこと)は継ぎ目ができますので、そこから水が侵入してこないようにコーキングを打設して防水処理します。
コーキング処理ができたら一通り作業は終わりです。最後に不具合や傷などがないか最終確認をします。
工事をするときは、足場を外す前に必ず仕上がりを確認しましょう。下からでは仕上がりを確認できませんので、完成写真を撮ってもらうことをおすすめします。足場を外してしまうと手直しができなくなってしまいますのでご注意ください。
最終確認で問題がなければ屋根工事の完了です。
屋根カバー工法は高所作業になりますので、安全性や作業性、工事の品質を守るために足場を設置することが必須です。
足場代は高額ですが、設置した後は追加で費用が発生することはありません。設置ごとに費用がかかるため、足場を設置する回数が減ると長期的な目で見るとトータルコストは安くなります。
建物の維持管理にかかるコストを少しでも抑えたいと考えている方がほとんどかと思います。
屋根工事と外壁塗装をセットで行うと、足場代の重複がなくなり、トータルコストが安くなります。屋根工事は外壁塗装とセットがお得ですから、ぜひご検討してみてください。
詳しくはこちらの「屋根工事は外壁工事なども一緒に!メンテナンスコスト節約のポイント!」で解説しております。良ければこちらもご参考にしてください。
屋根カバー工法はメリット・デメリットはありますが、屋根リフォームを行う上でぜひご検討していただきたい方法の一つです。
メリット | デメリット |
・費用が安い ・工期が短い ・防音性と断熱性が高くなる ・解体による騒音が少ない | ・屋根が重くなり、耐震性が下がる ・選べる屋根材に制限がある ・既存屋根に不具合があると修理が困難 ・条件に適合しないと施工できない |
屋根カバー工法では対応できないケースもありますので、以下の条件すべてに該当しているかもチェックしておきましょう。
屋根カバー工法についてはこちらの「屋根カバー工法(重ね葺き)」もご参考にしてください。
屋根の状態によっては屋根を葺き替えた方がいい場合もあります。屋根は目視で確認できる場所にありませんから、メンテナンスをお考えの方はお気軽にご相談ください。
屋根葺き替えについてはこちらの「屋根葺き替え・葺き戻し工事」をご覧ください。
“mu”
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