屋根にある谷とはどこのこと？雨漏りなどの注意やメンテナンスについて

屋根には様々な形状があり、中には水が集まり雨漏りの原因となるところもあります。その一つが谷のある屋根です。

谷がある屋根は雨漏りの原因となりやすく、しっかりと雨仕舞いされていることが大切です。屋根は経年劣化していくものですので、雨漏りしやすい「谷」のところはとくに注意しておきましょう。

本記事では、屋根の谷について解説いたします。

谷とは？

「谷」とは傾斜が下がるところで屋根面が接するところを指します。すべての屋根に谷があるわけではありません。凸状の建物形状（水平投影）の屋根に谷ができやすく、真四角でシンプルな屋根に谷はありません。

屋根にかぎらずですが、建物に生じる継ぎ目は水が内部に流れ込む可能性があり、水の侵入を防ぐために雨仕舞い（水が入らないようにシーリングや板金などで処置すること）しています。谷も同様に水が内部に流れ込みやすいところなので、板金などで雨仕舞いがされており、谷に設けられている板金を「谷板金」といいます。

雨漏りの原因となりやすい屋根の谷

水は傾斜が下がる方向に流れていくため、谷のように水が集まるところは雨漏りの原因となりやすい箇所です。前述したように継ぎ目は隙間が生じるため、ちゃんと雨仕舞いしなければ雨漏りを引き起こしてしまいます。

ですが、屋根は下からでは状態が見えにくく、不具合があってもそのままにされてしまっていることがよくあります。雨漏りしてからでは遅いですから、10年くらい経っていましたら谷など屋根に問題が発生していないか点検の実施をおすすめします。

谷から雨漏りする原因

谷板金が錆びている

谷から雨漏りを防ぐために谷板金を設置しています。谷板金は経年劣化で腐食を起こすため、錆びて穴が開くとそこから水が侵入して雨漏りを起こします。

谷板金の歪み

経年劣化で谷板金に歪みが出てくると隙間が生じ、そこから水が侵入してきます。とくに緩勾配の瓦棒屋根や立平屋根は症状が出やすいので要注意です。

谷に落ち葉などゴミが溜まっている

谷に集まるのは水だけではありません。落ち葉や枝、砂埃、苔なども水と一緒に流れてきます。落ち葉などのゴミが谷のところに溜まると水が堰き止められて谷板金の劣化を早めてしまいます。水に触れる状態が長く続けば、いずれ谷板金が腐食を起こして錆びてしまいます。

ルーフィングの寿命

屋根防水の要がルーフィングです。谷板金の下にはルーフィングが敷かれており、性能が保たれていれば谷板金の下に水が流れても水が屋内側に浸透することはありません。

ですが、谷板金の劣化により持続的に水に触れる状態になるとルーフィングの劣化が早まり、いずれ水が染み込んできてしまいます。

また、ルーフィングにも性能を保つ寿命があります。ルーフィングの寿命は20〜30年ほどとなっておりますので、20年以降はルーフィングを新しく敷き直す必要があります。

雨漏りを防ぐ「谷」のメンテナンス方法

谷板金の塗装

谷板金が錆びるのを防ぐには定期的に塗装することです。錆止め塗料がありますので、腐食を防ぐために錆止め塗料で下塗りを行いください。

谷板金の交換

谷板金を部分的に交換することが可能です。当店では谷板金をすべて交換することをおすすめしております。谷板金を部分的に交換する場合、錆が残っていると新しくした谷板金に付着して移ってしまう可能性があります。

また、屋根材を再利用できる瓦以外はある程度の範囲の屋根材を張り替えなければなりません。スレートやアスファルトシングルなどの屋根材の場合は、葺き替えやカバー工法をおすすめします。

屋根の葺き替えやカバー工法

瓦以外の屋根は葺き替えやカバー工法をご検討ください。葺き替えとカバー工法の違いは、大まかにいうと既存屋根の解体の有無です。

カバー工法は既存屋根を解体せずにその上に新しい屋根を葺きます。それに代わり葺き替えは既存屋根を解体してから新しく屋根を葺きます。それぞれにメリット・デメリットがありますので、それをふまえてご検討ください。

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谷板金はステンレス製がおすすめ！

現在の谷板金はガルバリウム鋼板が主流です。ガルバリウム鋼板は耐久性に優れていますが、けっして錆びないわけではありません。

工事が大掛かりやすいところだからこそ交換を前提にするよりも耐用年数の長さを重視し、錆に強いステンレス製をおすすめします。

谷板金の点検なら当店にお任せください！

谷板金は水を集めると雨樋としての役割も担っています。錆びや歪みなどの症状が発生していると雨漏りの原因となりますので、適切な時期に点検とメンテナンスを行いください。

当店では建物診断や見積もりを無料で実施しております。目視できない屋根は10年周期で点検していただくことをおすすめします。診断後は屋根の状態や必要なメンテナンスなど詳しくご報告いたしますので、なにかお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。

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